トランシルヴァニアとは「森の向こう」と言う意味
この言葉通りかってこの一帯は深い森に覆われていました。
遥か昔、人々はこの森がもたらしてくれる豊かな恵みに惹かれてこの地に住みつくようになった。
トランシルヴァニアでは今でも伝統的な方法に依る農業が行なわれている。その為、荷車を引く牛や馬の姿もごく普通に見る事ができる。このようなゆったりとした時の流れがトランシルヴァニア独特の魅力を創り出している。
シギショアラの街が近づいてきました。ここではトランシルヴァニアで最も背の高い城「フネドアラ城」がある。見るからに中世の城といった外観を持つこの城はでんせやお伽話の世界が突然目の前に現われたかのような雰囲気です。
この城が建てられたのは13世紀、この頃は未だ塔はありませんでした。
その後、何度かに亘る改築が行なわれて現在のような形になった。実戦用の機能と建築物としての美しさを備えた素晴らしい城です。
18世紀、ハプスブルク家の支配下で300近くの城が壊されましたが幸いこの城は破壊を免れました。
ルーマニアの農民達が反乱を興した時には支配者であった貴族がこの城に逃げ込んだ事もあった。
12世紀トランシルヴァニア地方はハンガリー人によって支配されていた。そしてハンガリーの王は領土を治める為、ザクセン人等の異民族をこの土地に入植させた。その結果、この地方にはいくつもの文化が混ざり合った独特の文化が育ちましたが民族間の摩擦はいつでも大きな社会問題となっている。