「トルニー」はベルギー最南端の村、人口約300人、フランスとの国境沿いにある。
目と鼻の先の隣村はフランスのロブロア村、ベルギーのプロバンスと呼ばれる。ベルギーの中でも温暖な地方、家々に花が飾られている。今でも村の中心に洗濯場の建物が有り、山からふんだんな水量を引いている。
ワインの醸造所がある。
村が経営するワインセラー「ポワリエ.デュ.ルー」
5種類の葡萄を栽培している。
フランスとの国境に沿って北西に45km行くと歴史の街「ブイヨン」がある。
エルサレム奪還を目指した十字軍出発の地、
スモア川沿いの上にブイヨン城がある。
中世の面影を最も良く残している城と呼ばれている。
大きく湾曲するスモア川に囲まれた岩山を崩して建てた城。
11世紀第一回十字軍の総大将となったのが当時の城主「ゴドブロア.ド.ブイヨン」
ヨーロッパ各地から集まった兵力は合わせて60万人となった。
ブイヨンを出発して半年後にコンスタンチノープル(トルコ)、その後イスラム勢力と戦闘を繰り広げながら2年半をかけて1099年エルサレムを奪還した。
城は遠征費用を稼ぐ為、売り渡した。
ブイヨンはエルサレムの王となった。
1年後にはエルサレムで死に、そこに埋葬された。
ゴドブロアの母がエルサレムに建てられた息子の十字架を持ち帰るように頼み、今でも
ブイヨン城にその残骸が保管されている。