鷲の巣村とコート・ダ・ジュール
イタリアとの国境に近い南フランス、向こうに見えるのは地中海、先ずは山あいの空中散歩です。
地上からはなかなか気付かないけど、鳥になった気分で眺めて観ると、この山肌の切り立った光景の厳しさがよくわかる。
遠くに人間の住む民家が見えてきました。
近づいて見ましょう。
切り立った岩山に村が造られています。トゥレット・シュル・ルーです。
村の頂上にはマリー城を頂きベージュ色の壁に赤い色の瓦の屋根がまるで積み木細工のように肩を並べて寄せ合っています。
この姿は「鷲」の姿のように見える事から「鷲の巣村」と呼ばれています。
ローマ帝国が滅びた5世紀以降、異教徒からの襲撃を守る為や食料難等、農民達は
多くの苦難に耐えながら村を守りぬく為に山の頂きに城を築いたのだと言います。
こうした「鷲の巣村」がコート・ダ・ジュールには100余りも有るのだそうです。
村はやがて織り物産業で栄え、今でも織り物職人やデザイナーが沢山暮しています。
そんな「鷲の巣村」の一つ「サン・ポール・ドゥ・ヴァンス」
此の村は14世紀に造られた城壁が村を囲み中世の雰囲気を今でも色濃く残しています。豊かな光や色が溢れた美しい此の村にやって来た芸術家がいます。
「マルク・シャガール」です。村の外れにアトリエ兼住居を構え、ここに暮らしたそうです。
石畳が続く小さな村には16〜17世紀に造られた建物が建ち並んでいます。細い路地には現代アートの店や雑貨店等、今は観光地として賑わいますが街並みは中世の面影そのものです。
石灰岩の山の麓に連なるのは隣の「ヴァンス」の村です。旧市街は城壁でぐるりと囲まれ「壁」そのものが家になっています。
城壁の内側には静かな生活が営まれています。
さて、もう一山越えてみましょう。
断崖の上に街の姿が見えてきました。コート・ダ・ジュールとプロバンスの間に位置する「グルドン」の村です。標高は何と760m、フランスの最も美しい村の一つに選ばれています。この村の歴史は古代ローマまで遡ります。村の名前はプロバンス語の「クルドンヌ」岩の絶壁の上にある要塞と言う意味だそうです。
ヴェルサイユ宮殿の庭園を造った人の設計だそうです。実はこの村、最近映画のロケ地として使われたそうです。その映画🎬🎥とは
「レ・ミゼラブル」