此処からスペイン国有鉄道に乗車する。
6時35分発バロセロナ行きのタルゴ列車。
タルゴとは「列車・Tren」「関節・Articulado」「軽量・Ligero」「ゴイコエチャ・Goicoechea」「オリオール・Oriol」
3つの単語と二人の科学者の名前の頭文字を取って並べたもの。つまり、ゴイコエチャとオリオールの二人の科学者が考え出した軽量の関節式列車という意味。
ムルシアから約40分エルチェ・パルケ駅に着きました。看板はスペイン語とバレンシア語の二つで表記されている。
バレンシア地方中南部で話されているバレンシア語は州の公用語にもなっている。
起源前イベリア人によって築かれた町「エルチェ」はカルタゴやローマの支配を経て長い歴史を歩んできた。
1897年に発掘された銅像は「エルチェの貴婦人」と呼ばれ、原住民「イベル族」の女性の肖像と推定されている。起源前4世紀頃に造られたもので国宝級の扱いを受けている。
アルタミラ宮殿
11世紀から12世紀にはイスラム教徒、アルモアド族の要塞として、15世紀から19世紀にはガステリア貴族の館、20世紀初頭は織物工場という変遷を経て現在は考古学歴史博物館として「エルチェの貴婦人」のレプリカ等を展示している。
サンタ・マリア大聖堂
ここはイスラムの時代、モスクが有った場所で、この大聖堂は17世紀から18世紀後半にかけて建設されたもの。教会の中で上演される「キリスト教の神秘」劇の銅像がある。
エルチェの名を広めたのは世界文化遺産に登録されている広大な「ヤシ園」である。起源前、古代地中海のフェニキア人によって植えられた無数のヤシが群生している。
司祭の農園
20万本ものヤシが群生する世界文化遺産
エルチェのヤシ園はイスラム教徒によって造られた。
12世紀以降に本格的整備が進み、アラブの高度な灌漑システムで広大なヤシ園が維持、管理されるようになった。
目的は日陰を創り緑を増やし、食料を確保する為のものだった。
「ナツメヤシの砂糖漬け」等レシピは豊富に有るようです。
「帝王のヤシ」一本の根本から7本が生えている。
ヤシ細工は一つ一つ手作りです。
エルチェから約30分、アリカンテ駅に到着。
アリカンテは地中海のリゾート地として知られる。
この辺りは白い海岸、コスタ・ブランカと呼ばれ、アリカンテはその中心地。
サンタ・バーバラ城、古代カルタゴの時代から戦略的に非常に重要な場所であった。
紀元前から長い歴史を歩んで来た城塞。アリカンテのシンボルとなっている。
街の中心部にある中央市場、1921年に建てられ、245の店舗が軒を連ねる。