今回は銭塘江を挟んで紹興市の反対側(北西)の杭州市です。
杭州にはそれほど大きくないのですが、人気の湖、西湖があります。
中国でまだ海外旅行が盛んでない頃はこの西湖は日本で言う「熱海」のような新婚旅行のメッカだったそうです。
西湖は杭州城の西側に位置していたため、宗代の初めの頃よりこの名があるそうです。
地図参照。
西湖十景
1.平湖秋月
白堤の西端にある湖面にせりだすように造ら
れた庭園。中秋の名月に、湖面に映る投影が美しい事で有名。
2.断橋残雪
中国民話「白蛇伝」で白娘子と許仙が巡り会った橋。
雪は橋の中央で消えるので、遠くから眺めると橋が途切れたように見える。
3.曲院風荷
宗代、宮廷のお酒を醸造する曲院に無数の蓮が植えられたことに由来している。
4.蘇堤春暁
北宗の詩人、蘇東坡が20万人を動員して築いた2.8kmに及ぶ堤。
5.三潭(さんたん)印月
名前の由来は、湖面に建つ3本の搭にローソクを灯すと、本物の月のように見えることから。
6.柳浪聞鶯(りゅうろうぶんおう)
柳の木でさえずる鶯の音色が素晴らしいことから命名された。
7.雷峰夕照(らいほうせきしょう)
雷峰山頂の雷峰搭に夕日が映える光景が見事だったことから命名された。
8.花港観魚
蘇堤南端近くに位置する公園。
紅魚池と500種の牡丹が咲く牡丹園が有名。
9.南屏晩鐘(なんへいばんしょう)
南屏山の麓の浄慈寺の鐘の音と夕闇に感無量の趣があることからこの名がついた。
10.双峰挿雲(そうほうそううん)
霧の中、西湖西側の南高峰、北高峰の双峰を眺めた時の景色を指す。
訪れたのは「西冷印社」
西湖の北側の孤山にあり、書道と彫刻が一体となった中国の金石篆刻(てんこく)を研究する印章学の学術団体。
創立は1903年。漢代(西暦52年)に彫られた碑が保存、陳列されている。
展示だけでなく、石碑の拓本や書画の販売もされている。
次に向かったのは銭塘江の川縁、大橋近くの
「六和搭」で呉越王銭俶が建立した、月輪山の上に建つ高さ60mの搭。
銭塘江の高潮を鎮め、灯台の役目をさせるため宗代(970年)に建てられた国宝指定の搭。
外から見ると13層あるように見えるが、実際は7層に造られている。
螺旋階段で最上階まで上がると、眼下に銭塘江を一望できる。